武装神姫 零 第75話?第80話 

野良神姫たちの集団は下水道の入り口めがけてひたすらに走った、しかし角を曲がったその先に彼らには残酷な運命が牙を研ぎ澄まし待ち構えていた
軍用神姫の横列隊形、34式二mm重機関砲二門と十体の武装神姫が機関銃や機関短銃を構えていた。
シュラ1「目標、距離0050、十字砲火にて殲滅、合図があるまで発砲を禁ずる、こちらの持つ火力を十分に活かせろ、弾幕を張れ、敵は射程が短い、重機関砲班は敵を薙ぎ払え、機関銃班は確実に当てろ、機関短銃班は撃ちもらした敵に止めをさせ」
野良神姫の集団が軍用神姫の隊列に気づきパニックを起こした
野良神姫「うわっ!!入り口の手前の角で待ち伏せていやがった!!」
野良神姫「駄目だ!!後ろの奴ら!前に進むなー!!戻れ戻るんだァ!!」
後ろの集団は前の状況が分からずどんどん進んでくる。参謀のシュラ1の手が振り下ろされた
シュラ1「撃て」
軍用神姫たちは一斉に引き金を引いた。ものすごい数の弾が発射され、閃光と絶叫音、機関砲の駆動音、弾が神姫にあたり爆発する音、悲鳴、怒声、笑い声、全てが複雑に混じり溶け合った。わずか数分間で30体もの野良神姫がばらばらのミンチとなり路上に散乱した
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軍用神姫たちの攻撃は執拗で無抵抗な野良神姫を次々と容赦なく打ち砕いていった。
野良神姫「うああァーマスターマスター痛いよう・・助けて・・けて・え」
機関銃の甲高い発射音が鳴り響く
野良神姫「ニャヴァ!!イヤだイヤだ!!壊れたくないよう、もっとご主人様やみんなと遊びたかったようーにゃあーんにゃあーん」
ネコ型神姫が地面に突っ伏し泣き崩れていた。
野良神姫「立て!!ここにいては危険だ、すぐに離れ・・ウワァ!!」
侍型神姫の上半身が機関砲の正射をくらい穴だらけになった。
野良神姫「ギャアア!!」「ウギャァ」
阿鼻叫喚の地獄絵図の中、メフィスは怒りの声で叫びながら軍用神姫の横隊に向かって疾風のごとく走った
メフィス「ヤメロオオォー!!貴様らーこれ以上罪もない神姫たちを苦しめるな!!」
しかし、メフィスの声は機関砲と野良神姫たちの悲鳴でむなしくかき消されるだけであった。メフィスの眼に一筋の涙が光った。
メフィス「くそ・・・逃げ道はもうあそこしか残ってないのに・・・どうして奴らはあの場所にうまい具合に陣取ったんだ?」
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ゼロは今までに聞いたこともないほぼの大勢の神姫の悲鳴と戦闘音を聞き全速力でアイゼの元へと向かった。角を曲がると軍用神姫の部隊が集結し、野良神姫を虐殺していた。
ゼロ「なんでこんなところに部隊が!?」
ゼロの問いに参謀が答えた
シュラ1「シュラ0いい場所に陣取ったであろう。ここは地獄の角一丁目だ。軍用無線で誰からか分からない匿名の情報だが、野良神姫たちの逃走ルートを確保した。おそらく野良神姫たちの中に我々、軍のスパイが紛れ込んでいる。そいつが情報を流したんだろう」
ゼロ「くっ・・・それで野良神姫たちはどうするつもりで?一人残らず皆殺しにするつもりですか!?」
参謀は鼻で笑った
シュラ1「ハッ奴らは武装したゲリラだテロリストである。抵抗する犯罪者を殺してはいけないと貴官は言うのか?」
ゼロの顔が引きつった
ゼロ「では、彼らが抵抗しなければ問題ないのですね?」
シュラ1「そうだな、奴らのリーダーさえ確保すればこれ以上の戦闘は無意味だな、シュラ0、敵のリーダーを確保できるか?」
ゼロは即答した
ゼロ「できます」
シュラ1「よし、ではこちらから軍用神姫4機を援護として出してやる、仕留めろ」
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軍用神姫たちは射撃をやめた。ゼロと四人の軍用神姫が野良神姫の集団に向かって歩いてきた。それに気づいたメフィスが先頭に立ち、ゼロに刃を突きつけた。
メフィス「それ以上近づくな!!この悪魔ども!!」
軍用神姫が機関銃を構える
ゼロ「やめろ、撃つな・・・この神姫と話がしたい」
メフィスはゼロを睨んだ
メフィス「私に何の用だ?私は弱き者たちを救うためなら、なんでもする!!」
ゼロはメフィスの眼を見ていった
ゼロ「あなたがリーダーですね?武器を捨てておとなしく投降してください。そうすれば残りの野良神姫は全て、壊さずにすみます」
メフィスが大きな声で言った
メフィス「黙れぇ!!そういって私が投降すればすぐに無抵抗の彼女達を皆殺しにする算段のくせに何をほざくか!!」
ゼロ「いいえ、そんなことはこの私がさせません!!もうこれ以上・・・神姫が壊れるとこをみたくない・・」
メフィスはギリギリと怒りのあまり歯軋りをした
メフィス「きさま・・よくも今まで散々無抵抗の神姫を殺しておいて・・よくもよくもそんな白々しい嘘を吐く・・・茶番はここまでだ」
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ゼロはもう自分の力ではどうにもならないことを悟った、どうあがいても残された道は血みどろの殺し合いしか残っていない。どちらか一方が死に絶えるまで止まることはない。最悪だ。だれがこんな戦いを望んだ・・・一体誰が・・・
パンと渇いた音が響いた
ゼロの横にいた軍用神姫が野良神姫にめがけて発砲した。
シュラ29「もうめんどくせぇなあー、ちゃっちゃと皆殺しにすればいい話だろ?どうせこいつら投降してもぶっ殺すだけだしよォー」
メフィスの中で何かがキレる音がした
メフィス「それが本音かァァァ!!この悪魔共めぇ!!」
メフィスが巨大な剣を振りかざし、ゼロに飛び掛る。野良神姫たちもメフィスと一緒に軍用神姫たちの隊列に叫び声を上げながら突っ込んでいった。ゼロはメフィスの攻撃を間一髪でかわす
ゼロ「もう・・・手段は選ばない!!私はアナタを倒す!!全力で!!守りたい人がいるから!!」
メフィス「絶対に負けられない!!私には守らねばならぬ人がいるんだ!!」
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 Multi Movablem System MMSと呼ばれる人型ロボットが一般的に活用され、日常の一部となっている2036年
感情を持つ第三世代型AIを搭載した人間小型ロボット、その中で最も一般的なのが「神姫」と呼ばれる全高15センチの女性型MMSである
 数々のオプションを換装することで状況に対応し、工業用や子供のおもちゃ、または大切な家族の一員、そして軍用にまで復旧し全世界に爆発的に広まった神姫たち、しかしその一方でいらなくなった神姫を廃棄したりすることが社会問題となっていた。だがオーナーに捨てられたり失ったりした神姫たちはそれでも武装をまとい戦った。己の存在意義と名誉、誇り、大切な人、仲間を守るため
 メフィス「ウオオオォ!!」

 ゼロ「ハアアアアァァ!!」

 この話の名は 武装神姫「零」
多くの武装神姫たちが戦い散り、お互いを傷つけあう。多くの神姫がそれぞれの正義、主張、理念を掲げ戦う。勝利も敗北もない、戦いの物語
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[ 2008/04/08 18:54 ] 武装神姫 「零」 小説 | TB(0) | CM(0)

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