武装神姫 フィギュア劇場 39 

西暦2038年

武装した神姫同士を戦わせるバトルロンドはクラス分け、レギュレーションによらない自由に行われるフリーバトルがもっとも人気となっていた。

思い思いの武器・装甲を装備させ、神姫をオーナーは戦わせた。

名誉のために、強さの証明のために、金のために、愛のために、友情のために・・・

あるいはただの勝利のために・・・・

そこにプライドはあるのか?

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武装神姫 「真零」  第5章    犬のプライド

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日本国 大阪府 とある神姫センター

バチバチと静電気の走る音
カタリナ社製の高級で強力な武装と重装甲に身を包んだ犬型神姫がゴツイ大砲のようなレールキャノンを発射する。

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フロントライン社製の天使型神姫が、回避しようとするが、正確で弾速の速いレールキャノンから逃れることは出来ずに、バシリと命中しバトルロンド内の壁にぶち当たる。
???「きゃあ!」
ずるずると壁際に落ちる天使型神姫 衝撃でリアパーツが壊れ飛行不能の警告サインが表示される。
天使型のオーナーの中学生くらいの少女が悲鳴のようにヒステリックに指示する。

島中 文香 「ソフィア!早く立ち上がって!次の攻撃がくるわよ!!」

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ソフィア「うう・・・げほ・・・はあはあ・・・り、了解・・・マスター・・・」

よろめきつつ立ち上がろうとするが、全身がびりびりと雷に撃たれたようにしびれ体が動かない。
島中 文香 「スタン効果?いけない!?さっきの攻撃で電装が・・・」

すっとソフィアの前に犬型神姫が舞い降りてくる。

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巨大なブレードを超振動で蟲の羽音のように震わせて、舞い降りる犬型神姫
爛々と猟犬のように、目を赤く輝かせて弱った天使型を睨み付ける。

高機動装甲戦闘機型MMS 「グレイ・ハウンド」

カタリナ社製の装甲機動神姫シリーズの一つで、重装甲、高機動、高火力を持ち遠距離も近距離も得意な強力な武装神姫。
高性能なスペックを誇るが、非常にコストが高く海外向けの受注生産品で発売されているので日本の公式バトルロンドでは見たことがない。

島中 文香「くっ、いくらフリーのレギュレーションが低いバトルだからって、こんな強力な神姫が出てくるなんて・・・・」


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がちゃりとマシンガンを構える犬型神姫。
マスターである山本 正成はスーツ姿でどこかの会社員のようだ。冷静に指示を行う。

山本 正成 「ふむ、どうやらここまでのようだな。ノーマルの天使型にしてはよく粘った方だな・・・
しかし腐ってもカタリナ社製の装甲戦闘神姫、日本橋の海外輸入ショップで中古のシールが張っていたんで心配したが、何も問題ないな・・・
よーしシオン!!勝負はついた降伏勧告を行え!」

シオン「・・・・イエス・・・マスター」

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がちゃりとレールキャノンを構え、天使型に向けるシオン

シオン「聞いての通りだ、ただちに降伏し武装を解除せよ・・・私はお前と戦っても 意味 がない」

島中 文香 「・・・・ソフィア、悔しいけどもうこれ以上は戦えないわ、降伏しましょう」

ソフィアはきっとシオンをにらみつけ、びっと指を指した。

ソフィア「嫌です!!!この神姫は私との戦いを意味がないといいました!!
私はこんな負け方は絶対に嫌です!マスター!!!
私はマスターとずっと一緒に練習して戦ってきました!!
私はまだ、戦えます!!気合と根性さえあれば・・・」

シオンは目の前の天使型を哀れむように見つめ言った。

シオン「もう一度警告する。ただちに降伏せよ、さもなくば撃破する。武装解除せよ
・・・・・・・安心して、この勝負はあなたのせいで負けるんじゃない、装備の性能のせいで負けるの」

ソフィア「!?どういう意味!?」

シオン「お金もない、貧弱な一般装備しか持ってないあなたに、カタリナ社製の完全装備の装甲神姫である私を倒すことは絶対に出来ない

あなたは戦う前から私に負けている」

ソフィア「・・・・・・最低ね・・・そんな勝ち方をしてプライドはないの?」

びっと汚らしい指差しをする天使型

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その瞬間、シオンの目がぎらりと光り
シオンは肩に装備したアクティブブレードで天使型を串刺しにした。

ソフィア「きゃああああああああああああああっっーーーーー!!!!!!!!!」

島中 文香「いやあ!!ソフィア!!!やめて!!いやあ、やめてよ!!!!」

山本 正成 「おわ!?こらシオン!やめろ攻撃をやめるんだ!!すぐに離せ!!」

シオンの目は冷たく光る。
シオン「プライド!?何?必要なの?勝てば何してもいいじゃない?強い奴が弱い奴を攻撃したら駄目なの?答えろよ・・・」

ぎりぎりと胴体と首を分解しようと、万力のごとく締め付けるシオン

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シオンはちっと舌打ちすると、地面に天使型を叩きつける。
ソフィアはショックで気を失い、ライフポイントが0になる。
バトルロンドを観戦している観客から非難と悲鳴、怒号が上がる。

「きゃあ!!かわいそうだよ、あの天使型」 「なんて神姫だ、ひどいことを・・・」 「こんなひどい戦いは始めてみた!不愉快だ!」
「金と武装のスペックに頼った力任せのごり押しかよ、ひでえー汚い戦い方だぜ」
「ママー、あの神姫かわいそうだよー、泣いてるよー」

山本はぺこぺことコメツキムシのように頭を下げて、周りに謝る。

山本「すみません、すみません。あとでしっかりとし付けておきますから、申し訳ございません」

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泣きながらソフィアを回収するマスター
島中 文香 「いやあ、ソフィア!!返事をして、ソフィア!!」

シオンは島中にため息をつきながら言った。

シオン「ふん・・・この神姫あってこのオーナーありだな、そんなに自分の神姫が可愛いなら、引き出しにでもいれて大事にしまってろよ・・・

武装神姫は戦って勝利してこそ、武装神姫だ、どんな戦い方と武装をしようが関係ないだろ?」

島中 文香 「なんですって!!そんなのひどい!あなたに戦いのプライドはないの?」

シオン「・・・・こいつとおんなじような台詞吐くなよ・・・・何がプライドだ。くっだらない」


山本 「こらっつ!!!シオン!ごめんね、ごめんね、君泣かないで、ほら」

シオン「まったくー見事に、グダグダだ。やってられないね。レベルが低すぎる」

シオンはふううと深いため息をつき、バトルロンドを後にする。


プライドか・・・・・くっだらねえ



つづく
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[ 2009/02/22 02:17 ] 武装神姫 「真零」 | TB(0) | CM(0)

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